11/12~11/15に開催されたインターネット大会「ジムチャレンジ」で使用したパーティの紹介です。
どうでもいいですが、剣盾のジムリーダーで一番好きなのはルリナです。
ルール
ガラルのジムリーダーが使用するポケモンのみ使用可能な63シングルです。
環境はざっくりとこんな感じです。(適当に並べた)
構築経緯
- フェアリータイプに強い鋼タイプが2種類しかいない
- ノーマルタイプが1種類しかおらずゴースト技の一貫性がある
- 数値・タイプ耐性ともにまともな受け駒が少ない
以上から明らかに強い剣舞を軸に構築を組みました。
ミミッキュは特性によって相手のエースのストッパーにもなれるので、できるだけ裏から出したいポケモンです。 そのため、代わりに先発投げが安定するポケモンを用意して、選出をある程度固定化しようと考えました。 この先発要員には、一致技の通りが良い襷を採用しました。
次にミミッキュ対策の対策を考えていきます。 このルールにおけるミミッキュの分かりやすい対策法は主に2つ。 1つはかたやぶりルチャブルによるばけのかわ貫通攻撃。もう1つはドヒドイデやHBウインディといった防御寄りのポケモンでの受けです。
この2つの対策に対抗できる駒として、悪だくみが3匹目に内定しました。
また、トゲキッスが苦手とするバンギラスやギガイアス、ストリンダー等が相手パーティにいる場合に選出する2枚目のルチャブル対策として、すいすいを採用しました。
5匹目には、リフレクター+ひかりのかべ始動の積みリレー・ポットデスバトン対策として、かわらわりを採用しました。
ここまでの5匹で、
という問題があったので、見た目がギガイアスとミミッキュに強く、トゲキッスと合わせてドヒドイデ+バンギラスを崩すことができるを加えて、構築が完成しました。
個体紹介
ミミッキュ
持ち物:アッキのみ
性格:いじっぱり
特性:ばけのかわ
実数値(努力値):153(180)-143(156)-116(115)-×-126(4)-123(52)
<調整意図>
A:シャドークローで無振りミミッキュを皮ダメ込み確1
S:準速70族抜き
ジムチャレンジのトップメタです。
アタッカーとして普通に強いし、ストッパーとしても重宝する入れ得ポケモンです。
最初は素直にAS珠で使ってましたが、珠をカマスジョーに譲ったこと、ミラーの同速勝負が不毛に感じられたことを受けて、最終的に耐久振りアッキに辿り着きました。
お互いにダイマックス消費済みのラス1ミラーを想定した調整をしており、普通のASミミッキュに対しては相手の技選択にかかわらずかげうち→シャドクロで殴り勝てます。最速ミラーでのゴーストダイブの打ち合い(先制で潜られて後攻で殴られて台パンするやつ)をせずに済むのでメンタルに優しい型でした。
また雨パとヌオーが重かったのでじゃれつくを切ってウッドハンマーを採用していました。じゃれつくを撃ちたい相手があまりなかったし、命中不安要素を排除することもできて使用感はかなりよかったです。
ジュラルドン
持ち物:きあいのタスキ
性格:おくびょう
特性:ライトメタル
実数値(努力値):145-103-135-172-71(4)-150(252)
技:りゅうのはどう/ラスターカノン/10万ボルト(メインロムはがんせきふうじ)/みがわり
襷持ちの汎用アタッカーです。
ドラゴン技と鋼技を両方半減以下に抑えられるポケモンがこのルールには存在せず安定して相手にダメージを与えることができるため、先発適性が高いポケモンでした。
襷持ちには珍しい技として身代わりを仕込んでいました。ストリンダーのほっぺすりすりやコータスのあくびなどを透かしたり、自分より遅いポケモンのダイマックスターンを枯らしたりなど、上手く機能する場面が多かったです。
トゲキッス
持ち物:ラムのみ
性格:ひかえめ
特性:てんのめぐみ
実数値(努力値):189(228)-×-123(60)-154-135-128(220)
技:エアスラッシュ/マジカルシャイン/わるだくみ/バトンタッチ
<調整意図>
HB:珠ルチャブルのダイスチルを耐え
S:S↑1でルチャブル抜き、準速ストリンダー抜き
受け崩し兼ルチャブル対策です。
ルチャブル入りに対しては控えに選出して、相手のルチャブルがダイマックスを切ったらこいつのダイマックスで切り返しにいきます。
当初は受けサイクル崩しをこいつ1匹に任せていましたが、仲間大会を用いた練習会を重ねるにつれて、こいつで押し切れないバンギラス・ギガイアス入りのサイクルが一般化してきたため、後述のヌオーと合わせてこれらのサイクルを崩すことが可能になるバトンタッチを仕込みました。詳細はヌオーの個体紹介に記述します。
カマスジョー
持ち物:いのちのたま
性格:ようき
特性:すいすい
実数値(努力値):149(100)-156(100)-100(156)-×-73(20)-190(132)
<調整意図>
HB:A↑1珠ルチャブルのダイジェットと珠ダメ1回を耐え
S:最速ルチャブル抜き抜き
A:無振りカジリガメをインファイトで確1
ルチャブル対策枠その2。
水技の通りが良いこと、かつ使用可能なポケモンの中で最も素早さが高いことから、ビートダウンがシンプルに強いポケモンです。 こいつが相手に刺さっているときは、ジュラルドンの代わりに先発で出して初手ダイマックスすることもあります。
ダイマックスしたルチャブルへの切り返しを想定して耐久を厚くした努力値調整をしていました。すいすい発動状態でS↑2ルチャブルを追い抜けるため、ダイストリーム→ダイストリームorダイサイコで殴り勝てます。
身代わりはジュラルドン同様に状態異常透かし・ダイマックス枯らしで重宝しました。ラプラスのダイマックスを枯らしてからサイコファングでオーロラベールを割りにいったり、カジリガメのダイマックスを枯らしてインファイトでワンパンするなどのおしゃれな動きができて楽しかったです。
他のポケモンに比べると認知度が低く、全体的に対策が薄かったため活躍の場が多いポケモンでした。
バンギラス
持ち物:じゃくてんほけん
性格:ようき
特性:すなおこし
実数値(努力値):201(204)-155(4)-136(44)-×-121(4)-124(252)
<調整意図>
HB:無振りオーロンゲのソウルクラッシュを2耐え
S:最速(S↑2で最速スカーフヒヒダルマ抜き)
壁展開の対策枠です。
壁を張ってくるオーロンゲの前で竜舞し、かわらわりで壁を破壊しながら倒します。悪タイプなのでオーロンゲの挑発・電磁波・尻尾トリック等に屈しないのが偉いです。このポケモンのおかげで対壁構築は全部ボーナスゲームでした。
また構築全体で重めなラプラスに強いのも高評価でした。火力補強なしのダイストリームくらいならダイマックスしなくても耐えるため、キョダイセンリツを展開したラプラスに死に出しして竜の舞→水技食らって弱保発動→かわらわりで壁を壊しながらラプラスを破壊、といった立ち回りが可能です。
ヌオー
持ち物:たつじんのおび
性格:ずぶとい
特性:てんねん
実数値(努力値):197(212)-×-116(4)-109(188)-96(84)-58(20)
技:だいちのちから/れいとうビーム/たくわえる/じこさいせい
<調整意図>
C:C↑2だいちのちからでH252ドヒドイデ確1、C↑2ダイアイスでH252トゲキッス確1
HB:珠ミミッキュのゴーストダイブを2耐え、A204バンギラスのダイアースを2耐え
HD:ダイマックス時、C172トゲキッスのダイジェット+急所ダイジェットを耐え
S:ドヒドイデに絶対上を取られないであろうライン
重めのギガイアスに強く、トゲキッスと合わせて受けサイクル崩しを担う、構築の穴を埋める最後のピースです。
トゲキッス単体で崩すのが難しいドヒドイデ+バンギラス(ギガイアス)の並びを崩す方法を考えていたとき、トゲキッスが悪だくみをバトンタッチできることに気付き、「これだ!」と思いました。
ドヒドイデに繰り出して悪だくみを積み、相手がバンギラス(ギガイアス)に引いてきたらバトンタッチしてバンギラス(ギガイアス)に強い特殊アタッカーを出す、というのが思い描いた展開です。
まずバトン先に試したのは、既に構築に入っていたジュラルドンでした。 バンギラスから飛んでくるであろう岩技を半減で受けられて、鋼技で弱点をつけて、ドヒドイデにも強いので、上手くはまりそうな予感がありました。
しかし実戦で試すと、ダイマックスを切らないとバンギラス(ギガイアス)がダイマックスしたときダイアースで返り討ちに遭う、逆にダイマックスを切るとダイスチル読みでドヒドイデに交代→トーチカでダイマを枯らされたあと、バンギラス(ギガイアス)のダイマックスにしばかれる、という風に安定性に難がありました。
そこで、バンギラス(ギガイアス)の岩技に受け出しが可能で、バトンしたあとにバンギラス(ギガイアス)に対してダイマックスを切らずに様子見ができ、かつドヒドイデとバンギラスおよびその他取り巻きたちに対して打点があるポケモンを探したところ、特殊アタッカー型ヌオーに白羽の矢が立ちました。
- トゲキッスからバトンをつないだ後、バンギラス(ギガイアス)の前でダイマックスを切らなくても自己再生orたくわえるで様子見が可能(バンギラスの悪技採用率が低いと予想していたのでダイアークは切ってます)
- ドヒドイデをワンパン可能(黒い霧を使わせる前に処理できる)。しかもダイマックスいらず。
- ドヒドバンギサイクル構築に入ってきやすいトゲキッスやフライゴンにも効果抜群を突ける
- 天然なのでバンギラス(ギガイアス)の弱保を考慮しなくて済む
などと偉い要素てんこ盛りだったので、半信半疑でC振りヌオーをバトン先として採用しました。
試運転はほぼゼロで上手く機能するかとても不安でしたが、本番では狙い通りドヒドバンギを崩せた試合が多かったので、採用してよかったと思います。
またトゲキッスのバトン先としてのみならず、対面構築のミミッキュやギガイアスのストッパーとしても使い勝手がよかったです。
選出
・基本選出
先発、裏ミミッキュ@1
@1はカマスジョーの選出率が高めでした。
・VS壁構築
先発@2
ヒヒダルマやルチャブルがいて先発バンギラスを出しづらい場合は、
先発or、裏@1
で、相手が先発オーロンゲだったらバンギを投げてました。
・VSドヒドバンギサイクル
先発、裏@1
相手のパーティによっては、 先発or、裏と出す場合もありました。
成績
<メインロム>
TN:つみき
勝敗:34-11
最高レート:1812
最終レート:同上
最終順位:2位
最高順位:1位(11/15 AM5:30時点)
<サブロム>
TN:めいろ
勝敗:33-11
最高レート:1785
最終レート:同上
最終順位:9位
感想
7月に開催されたウォーターパラダイス並みにプールが狭く、なかなか面白いルールでした。本番ではやりたかったことを存分にやりきることができたので、かなり達成感を覚えています。
成績面でいうと、インターネット大会で最終3位以内に入るのが初めてなのでとても嬉しかったです。1位取れなかったのは悔しいですが……。
来月のルールが面白そうだったらまたポケモンやろうと思います。今度こそさかさバトル来い!
というわけで以上です。お読みくださりありがとうございました。
おまけ
ちょっとした宣伝です。
たしか明日か明後日に、「10文字ホラー 3」という書籍が発売されます。
タイトルのとおり10文字で書かれたホラー作品が500作ほど収録されているのですが、その中に1つ、君塚つみき名義で僕の作品も載っているらしい(?)です。
ご興味ありましたらぜひお手に取ってみてください。